探偵事務所の浮気調査

探偵事務所に浮気調査を依頼したことがない人にとっては、尾行・張り込みや撮影が行われていることは想像がつくかもしれませんが、探偵が具体的にどのような証拠を収集しているかまではわからないのではないでしょうか。

探偵の浮気調査とは、基本的に対象者とその浮気相手の浮気(不貞行為)の証拠を収集する調査ですが、不貞行為の証拠とは、具体的にどのようなものが考えられるのかを記載したいと思います。

まず、法的に不貞行為というものは「配偶者がもつ者が、配偶者以外の者と性行為を行うこと」という定義がされています。

また、不貞行為は民法709条不法行為という違法行為にあたり、不貞行為を行った者の相手(浮気相手)は共同不法行為者となります。

つまり、浮気という不法行為を証明するには、対象者と浮気相手が性行為をしたという証拠を取ればいいわけです。

浮気調査の証拠収集

かといって、二人が性行為をしている現場に乗り込んでその様子を撮影したりはしません。そのようなことをしたら不法住居侵入や盗撮などの犯罪になってしまいます。

一応、民事訴訟ではどのような証拠でも証拠採用はされますが、探偵自ら犯罪を犯して浮気の証拠を収集したりはしませんし、裁判所もそのような証拠の取得を求めているわけではないのです。

例えば、対象者と浮気相手がラブホテルを利用したとします。ラブホテルは性行為を行うことを目的とするホテルですので、利用した男女はホテルの部屋で性行為を行ったと考えるのが自然です。

つまり、対象者と浮気相手がラブホテルを利用する様子、具体的にはラブホテルへの出入りの現場を証拠撮影することで、裁判ではその証拠撮影により二人に性行為があったと推測されて不貞行為が認定されるわけです。

不貞行為が認定されるのは何もラブホテルの場合に限定されるわけではなく、シティホテルやビジネスホテル・旅館などの宿泊施設の利用、浮気相手のマンション・アパートに通い詰めているところ、一緒のマンション・アパートで同棲している様子などのケースがあります。

ラブホテルのようにわかりやすくなくとも、複数の状況的証拠を集めることにより、対象者と浮気相手が性的関係にあると証明することが可能なのです。

決してダイレクトに性行為そのものの現場の証拠を取るわけではなく、このような推測で不貞行為を認定される間接的ともいえる証拠、裁判・法律を念頭に入れて証拠の収集を行うのが探偵の浮気調査と言えます。